ずっと好きなもの

私は飽き性であるため、ずっと変わらず好きなもの というものはあまり多くはなく、趣味は何かという質問に対して燻ってしまう。

回りくどい言い方だが、そんな私のなかで、「これはずっと好きだ」と一応、確信のあるものが二つある。

一つは酸っぱい食べ物。物心ついた時からコンビニで「梅しば」を探していたし、今も尚居酒屋で気づけば梅水晶を頼んでいるクチだ。

もう一つは昭和時代。「昭和時代」と一括りにしてしまうのはなんだか少し雑な気もするが、なんにせよ私がビビッとくるものには、昭和がらみが何かと多い…。

私は平成11年生まれの20歳で、昭和とは1ミリたりとも掠らない、キレッキレの平成ガールなのだが、なぜここまで昭和に対して憧れを抱くのか、ずっとわからなかった。

カラオケボックスで熱唱した広瀬香美の「ゲレンデが溶けるほど恋したい」、旅からの帰路、車の中で流した荒井由実の「中央フリーウェイ」、吉祥寺曼荼羅のBGMで流れていて聴き惚れたティンパンアレイの「ダンシング」。楽曲だけにとどまらず、読む本、観る映画やドラマ、心打たれるテレビコマーシャル、至る所に昭和がちらほら、平成をのうのうと生きる私の微々たるスパイスとして、なんというかピキっと存在している昭和のエッセンス。

多分昭和を生きた大人たちが見たら鼻で笑うんだろうなぁ。私がもしその世代だったら絶対に好きとか言ってなかったはず。というか、捻くれ者だから好きとか嫌いとかすら言わないで変な音オタクのレコードとか聞き漁ってるのかな。だとしたらめっちゃ嫌な奴だな。

知らないものへの憧れは知ってるものへの執着心に敵う、と思っている。恋愛についても言えるらしいが、私にとっては「時代」がそれで。

特に深いことを言おうとしてるわけじゃないし、取り立てて知識をひけらかしたいとかでもないんだけど、ただただ私は、あの時代の空気感が好き。あの時代は永遠の憧れなのです。若者の熱量やロマンスが今よりもずーっとある。そんなイメージを抱いてる。それは多分、「絶対に知り得ない」ってことが明確にわかっているからなんだっていうことに最近気がついた。中学生の頃、外国人に憧れ始めたり、年上好きとかいってみたりするのと一緒かも。論理立てて話すのが下手くそだからいつも雰囲気任せ。だけどそんな私だって、「やっぱり猫が好き」だし。笑

ちなみに私はJRのCM、最後の「JR東海♫」ってナレーション絶対必要だと思うな。

https://youtu.be/VmfSBH1XTJQ